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初等教育カリキュラム学会賞は、「初等教育の進歩発展に寄与する研究を育てること」を目的として設けられました。

前年度の『初等教育カリキュラム研究』において発表された研究の中から、初等教育の発展および教育実践の向上にとって最も有意義であると思われ、今後の発展が期待できる優れた研究に対して授与されます。

本ページでは,これまでの受賞者を掲載しています。

   

  

2023年度

受賞者:野元祥太郎

受賞論文:社会的包摂に着目した小学校防災学習の開発―第 5 学年社会科「インクルーシブ防災のまちづくりを考えよう」を事例にして―

賞の名称:初等教育カリキュラム学会賞

授賞理由:野元祥太郎氏の論文は、社会的包摂に着目し、多様性が尊重される社会や共生社会の担い手となる児童の育成を目指す小学校社会科授業を開発・実践し、その成果と課題を明らかにしている。本論文は、「社会的包摂の概念自体を学習対象」とした授業開発の着眼点が独創的であり、社会的包摂の実現に学校教育が貢献する可能性を示している。今後、論証をさらに厳密なものにする努力を積み上げることによって、より説得力の高い実証研究へ と発展されることを期待する。

授与者:初等教育カリキュラム学会

授賞年月日:2024年1月7日

 

2022年度

受賞者:湯浅理枝

受賞論文:リズム系ダンス授業における児童の着眼点の変容と技能の習得―小学校低学年リズム遊び授業における児童の学習過程に着目して―

授賞理由:湯浅理枝氏の論文は、学びの深化過程モデルに依拠したリズム系ダンス授業を構想・実践し、それを運動技能の習得過程と児童による振り返りの記述内容分析との関連等から検証し、課題を導き出している。本研究は、運動技能の習得過程に止まることなく、芸術的内容を含むリズム系ダンス授業研究として独創的であり、今後の継続的な発展が期待できる。

受賞年月日:2023年1月8日

 

2022年度

受賞者:横山由季・池田吏志・若松昭彦

受賞論文:A/r/tographyによる知的障害のある児童の探究過程の考察―特別支援学級における図画工作科の実践より―

授賞理由:横山由季氏他の論文は、知的障害のある児童が主体的に生成する探究過程をA/r/tographyの理論に基づき、授業における子どもの活動と教師の働きかけのプロトコルから質的に明らかにしている。本研究は、知的障害のある子どもの活動に探究過程が存在することを実証しており、独創性と新規性があり、関連する教育実践への汎用性を有すると考えられ、今後の継続的な発展が期待できる。

受賞年月日:2023年1月8日

  

2021年度

受賞者:河上裕太

受賞論文:孤独な「松井さん」を隠蔽する『白いぼうし』の作品構造―『白いぼうし』の複数の読みの存在に着目して―

授賞理由:河上裕太氏の論文は,『白いぼうし』を事例として,小学校国語科授業における作品の読みの多様性が生じる根拠の一つを作品構造に求めることができることを,論理的な論文構成,明瞭簡潔な表現を通して例証して見せている。本研究は,作品論をテクスト論や作者論に止まらせることなく,学習者の読みという視点の提起を通して,従来の作品論や教材論の在り方を問い直す可能性を含んでおり,今後の継続的な発展が期待できる。

受賞年月日:2022年1月9日

  

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